ピンクハウス系について深く語る

 ぢつは因幡、昔はピンクハウス、苦手だったのです。別に衣装のデザインが嫌いとかそういう意味ではなくて、「高そうで手がでない」とか「フルコーディネイトしないと熱心なファンやマヌカンさんに白い目で見られる」とか、そういうイメージが、私をピンクハウスから遠ざけていました。しかし、リサイクルショップの存在を知ったことで、だいぶ気持ちが楽になったのです。このあたりの詳しい話については、こちら「ほんだもとこHOMEPAGE」へのリンクですので、ブラウザの戻るボタンで戻ってきてね☆)見てくださいませ。
 でも、フリルの服は嫌いではなかったので、ピンクハウスに転ぶ前は「ルイスキャロル」というブランドに一時期ハマっていました。でもこれも、服が好きだったかと言われると微妙なものはあります。というのは、横浜ジョイナス4階にかつてあった、ルイスのショップのマヌカンさん(M子さんと伏せ字にしている娘です)がとても可愛くて気に入ってしまい、そのために通いつめた部分も少なからずあったからですね☆(^^;)
 で、ルイスについては、その店が畳まれることによってだんだんと熱は冷めていったのですが、全く別のきっかけでピンハにハマることとなりました。語れば長くなるので省略しますが、ピンクハウス服には、他の類似フリルメーカーにはない(真似できない)「特徴」があるということに気づいたのが大きかったのです。
 その特徴を、私なりに以下に分析していきたいと思います。

☆風にたなびく
 これは、材質と縫製によるものですが、他の類似メーカーの服と決定的に違うのは、すべてが柔らかくかつ軽く、風にひらひらとたなびくように作ってあるということです。ふりふりという言葉でいえば、他の類似メーカーはもとより、類似させる気もなく独自にフリル系(ロリータ系含む)を作っているところはすべて当てはまるのですが、それが「ひらひら」であるかとなると、ここはやはり、ピンハ系の独自性なのです。
 具体的には、布の質、縫製、デザインの3要素があります。
 綿ローンの薄い質感を大事にし、ローンでないプリントモノでも(デニム系以外は)ともかく布が軽い。いや、もちろん大量に使っているから結果は重いんだけど(笑) これが、質の悪い生地を使っていたり、奇をてらって特殊な素材を使うメーカーではなかなか難しいところです。
 また柔らかく動かすためには縫製も大事です。ピコフリルだからフリルは軽くできるけど、類似メーカーのものの中には、フリルのすそを折り返して縫ってあるものがあります。これではかなりごわごわしてしまって、なかなか繊細な軽さにはなりませんね。ピンタックも同様で、固くないし☆
 あとはデザイン的な問題。パターンがうまいのか、縫製がうまいのか素人の私にはわからないけど、ともかく同じような形をしていても、ピンハのものは綺麗に広がるし、ふあっとたなびく。リボンなども絶妙に柔らかくて軽く流れます。
 あと、ボタンが多く開口部が広くとれるというのも、風でひろがりやすい要因かも知れませんね☆

☆自在にコーディネイトできる
 結局、上記に書いた「特徴」のいくつかをなぞる形になってしまうのですが、ピンクハウス服のパーツに無駄なものはありません。というか、ほとんどが無駄なパーツなんですが(苦笑)、そのどれについても、着用者の個性で自由に流用する権利が与えられています。とくに、無駄の最たるものといえる左右からだらりとたれた紐(リボン)。これがどうにも変化さられる余地があることに気づくのには、ぢつは時間がかかりました。
 つまり、あれは、たらしておいて「風たなびかせ」にするのも王道ではあります。しかし、結んでも良いのです。なぜなら「結ぶとちょうど綺麗なリボンができるような」絶妙な長さになっているんですもの☆(爆笑) しかも「どう結んでも」構わないのです。どう結ぼうとしても、結べるように結べばそれなりに結べるし、自分としては「これは奇抜だ」と信じて結んでみても、結べてしまったときは綺麗なリボンになります。前で結んでも後ろで結んでも平気です。左でも右でも結べます。これに気づいたときは、目から鱗が落ちる思いでした(ちょっとオーバーだけど☆)
 同様に、あの「面倒きわまりないボタン」も、凄いものでした。つまり、どこまでボタンをかけるかによって、中のみえ具合というコーディネイトを変化させることができるし、これまたリボンと同様、どこまで開けられても構わないように絶妙に作ってあるのです。
 また重ね着を前提としてデザインされており、しかも重ねる順序がどうであってもできるだけなんとかなるように工夫されています。白のペチコートなどは一般に「インナー」とされていますが、それさえも「上に出して着る」ことが可能なように、色々と細工があります。
 普通に比べて私は、ピンハにこだわりがない分だけ失礼なほど「冒険」をさせていただいてますが(カタログ写真のセオリー以外の場所を開いたり結んだ
り)、その無知ゆえの冒険から、かえってピンハの素晴らしさに気づかせていただいたという感じですね☆

 と、分析を書いてみましたが、これに気づいて「もしや」と思って類似他メーカーの品で同じことができるか試したのですが、いわゆる「デットコピーもの」以外は、上記については不可能でした。だから、それこそがピンクハウスならではの特徴だと思います。

 さて、ここでは私は「柄」については触れていません。当然ながら、一般論としてピンクハウスの大きな特徴の一つは「多彩なプリント柄」でしょう。しかし、これは私の好みとでもいいますか、服を評価するとき(に自分が好みかどうかという問題ではなく、あくまでも単純に「評価」ね)「デザイン」で判断してしまっている節があり、色柄はその次という感じなんです。特にピンクハウスの(他アパレルとの)独自性は、多くは「デザインの特性」にあると思うので、ここでは柄の話は省かせていただきました。

さらに深く、ピンクハウスを好む心理に迫る!?

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