「制服まにあ」の独り言(9)

<00.06.05>

高品質のバブル

 以前に書いたネタとちょっとカブるけど、相変わらず、制服コスプレ系の通販業者で「高品質」系の売り文句を書くところがいっぱいあって、それが因幡の思うところの高品質と違うことになにやら歯がゆさを感じています。

 そういうところに書いてある説明は、結婚式の司会が語る「新郎新婦の経歴」のようなもので、嘘八百とはいわないにしても、限りなく無理のある美辞麗句で飾りたてられていると、皆が承知で読んでいるなら、まぁ、いいんだけど…☆ 自分自身も、長年買う側として、クオリティの良い衣装を求め続けてきて、その中には紆余曲折あったわけですよ。
 特にバニーについては「自由にオーダーできます」「うちのは高級品です(フィットします)」には、本当に何度も痛い目にあっていて、試着させてくださいといっても衛生商品だから試着は無理とか、試着するサンプルすらない(完全オーダー)とか、あれこれあれこれ…。ずっと昔は、自作したという娘の言い分を信じて、間違った(とは断定できないけど、おそらく正しくない)自作レポートを同人誌に掲載することになってしまったりとか、そんな苦い話ももありましたっけ。

 でね、最近、ある結論に達したんです。分からない人にはあるライン以上、何をいっても通じないし、直してくれとか、もっとお金出すから品質上げてくれといっても、その店なり人の限界を超えることはできないというか。悪い言い方をすれば、品質で勝負できないから宣伝で勝負しているとでもいうのかなぁ…。
 たとえば、1万円台の薄手でセクシー系のバニー衣装を出しているメーカーがあったとして、そこがオリジナルオーダーも平行して受けているとします。となると、もしそこに、「しっかりした」バニーを作ってもらったら、できるのかどうか、(客側としては)不安ですよね? だから、「こういうタイプではなくて、もっとしっかりしたものは作れますか」って聞いてみるわけです。すると、彼等は絶対に自信たっぷりの口調で「もちろん、作れます」って言うんです。「うちでは無理です」とか「作り方がわかりません」とは、絶対言わない(笑) ちょっとこちらが疑っているそぶりを見せると、「あれは、量産品で安く作っているものだから、ああなのであって、オーダーで4万とか5万とかいただければ、もっと違うものができる」といった感じで、限界を提示してくれないんです。その割には、じゃあ作ってくださいというと、見本のバニー衣装を見せてくださいとか、ここどうなっているんですか?とか、できるといった割には、ともかく心もとないことが多い…。
 結局、限界ってあるんですよね〜☆ たとえば、出来上がりの縫い目の粗さを指摘すると、態度は丁寧に「すぐ直します」っていうけど、直されてきたものの縫い目もやっぱり粗い(笑) 針飛びを起こして1センチの穴が開いていて、そこを指摘すると、1ラインほどくのではなくその前後だけ重ね縫いして戻してくるとか…(それなら、素人の私だってできる処理ですよね)。サイズ指定でオーダーを受けるといいつつ、全く別サイズのオーダーを同時にいれるとほぼ同サイズの品が出来上がってくるマジックとか…(^^;)
 こういうのって、出張ヘルスで来た娘をチェンジすると、次にくる娘はもっとランクが落ちるとか、巨乳で色白でロリ顔みたく、条件を複数にセットすると、全く条件に合致しない娘がくるとか(聞いた話ですが、1つだけなら望みが叶うそうです(笑))、まるでそういう世界ぢゃないですか〜☆
 世の中には、多少相場よりも高くなってもいいから、巨乳で色白でロリ顔でストレートロングでメガネッ娘で10代の処女がいいとか、そういうワガママな客もいると思うんですよ(変なたとえですみません(^^;))。そういうお客から電話があったとき、素直に「うちにはそういう娘はいません」って言わないのは、どうしてなんだろう…。
 お客の側が「そういうのは、嘘であることが普通だ」と認識しているなら、それはそれでまだ免罪されると思うのね。パチンコ店の「出血大サービス」とか「出玉日本一」みたいな☆(笑) でも、嘘か本当か分からない、半端なものは始末に悪いとでもいうのかなぁ…。モツをロースと言い張るって出すなら、ただのヤバい店だけど、並の品を高級品というのは、ハラミをカルビとして出すようなもんなので、余計に始末に悪いといいますか…(^^;)

 だって、たとえば「普通の」飲食店って、そういう広告します? 吉野家が「最高級牛肉をふんだんに使用した贅沢なお食事で貴方様をお待ち申し上げております」なんて無茶やらないし、マクドナルドが「2人の記念日のディナーは、是非当店でおくつろぎください」ともやらないでしょ?(笑) だけど、お客は、吉牛は好きだしマックも好きで、ちゃんとみんな愛用している。高い肉を食べたいときは高級焼き肉の店にいくし、手軽に忙しい食事を取りたいときは廉価ファーストフードにいく。それが正常というか、用途に合わせて正しく選べるのが普通の状態だと思うんです。
 衣料だって、スーパーのバーゲン品と、高級ブランド品では、同じジーンズでも値段も品質も違うのは当然の話で、スーパーが1980円のジーンズに高級っぽい妙なコピーをつけたりしないし、有名ブランドが黄札ベタベタに安っぽい宣伝をしたりもしない。一般衣料だけではなく、いわゆる制服でさえ、オフィスユニフオーム系なら、安いものにはそれなりのキャッチ(「毎日着るからお手頃価格が嬉しい」とか)をつけているのが普通なのに、制服コスプレ系だけ、なんかどうにも歯車狂っているというか、おかしいんですよね。
 以前に、有名ブランドのコピー系とか、安っぽそうな超ミニセーラー服やスチュワーデス衣装(当然、どう見ても本物には見えない)を売っているサイトをみかけたんですけど、正規品とコピーの写真を堂々と並べて、こんなにそっくりとか掲載しながら、「うちは丁寧に真心こめて作っています。みんな衣装を作るのが大好きです」みたいなことが書いてあって、真心込めている人がデットコピー作って自慢するその不思議さに、なんというか、唖然とした記憶があります。ともかく、制服コスプレ衣装の扱いって、そんな調子のところが多くて…(ふぅ)

 いや、何売っててもいいんですよ。セクシー用にペラペラやスケスケのものでも、別にそれはいい。ただ、高級とか品質に自信ありとか書くなら、せめて、スーパーで普通に売っているワンピースとかエプロンと同じぐらいの品質にはしておいてくださいということね。
 ユーザーも馬鹿ではないから、「最高級と書いてあっても、まぁ良いぐらいなんだろうなぁ…」とはちゃんと警戒すると思うけど、衣装通販系のサイトのうち制服コスプレ系通販ショップだけ、「普通のクオリティ」の定義が妙に堕落しすぎているんですよ。並の服といったら、せめて、ニッセンやセシールの通販ぐらいのクオリティはなければ…。通販は、品質を手で触って確かめられないんですから、だからこそ誠実にいきましょうよと、そこは切に願う次第です☆

 結論:結局のところ、ユーザーがナメられているんでしょうね。そんなもの買うのは、セクシープレイ用に下心で買う、衣装のことをわかってない男性か、風俗系の仕事とかですぐ脱がせてしまう程度なんだから「こんなもんでいい」みたいな…。



戻る