「制服まにあ」の独り言(3)

<99.03.31>

 「巫女さん」は着てみたいけど、「馬車道」はさほどでもない。

 いきなりですが、この感覚を理解できる人は少ないと思います。私もさっき、下のほうに書いてある「来てみたい制服」の欄を見ていて、自分で変だと気づいたところです(笑)
 でも、その理由はすぐにわかりました。馬車道の制服は袴姿です。つまり、女の子なら卒業式に誰でも着てみることができる衣装なんですよ。前に別のところで書いたことがあると思いますが、水着がコスプレにならない理由と同じで、「どんな女性でも着用するチャンスがあり、それを世間が見て不自然と思わず、かつ、どこで入手できるかルートが分かりやすくなっているもの」はコスプレ的でないのです。袴なら、どこにでもある振り袖や晴れ着のレンタルショップで借りることができます。それは、たいていの女性であればよく知っている事実です。また、矢絣は定番の模様です。だから、馬車道は、ある意味「誰でもチャレンジできる可能性のある」衣装なんです。
 …などと、実際の店舗を見たこともないのに決め付けてしまうのは、若干問題があるかも知れません。実際には、色々と細かいところに、卒業式のそれとは違う点があるでしょう。ただ、なんというか、うーん、「そそらない」んですよ(笑) でも、巫女さんは違うんです。
 巫女さんのバイトというのは、確かに存在します。しかし、パイトをしようと思って狙って巫女さんになれないのも事実です。下手をすると、バニーになりたい人がバニーパブに入るより、条件が厳しいかも知れません。この場合の条件というのは、容姿とかそういう意味ではなく、「どの程度、フロムAに載っていたり、求人案内が出ていたりするか」という意味ですね☆ フロムAで「バニー募集」と書いてある水商売探すのと、「巫女募集」と書いてある神社を探すのと、どっちが早いですか?(笑) バニーパブの扉に「ホステス(バニー)募集」と書いてある可能性と、神社の塀に「巫女募集」と書いてある可能性と、どちらか高いですか?(笑)
 まぁ、使い古された言葉で言えば「希少性」なわけです。巫女は珍しい。多分、貸衣装屋さんに「バニーありますか?」と聞いてもまず出てこないのと同じぐらい、巫女装束も出てきづらいんです。だけど、矢絣なら出てくるんですよ。そのあたり、微妙だけど、大きな問題ですね。貸衣装屋さんに「婦人警官の服が欲しいんですけど」といっても、普通は出てこない(特殊な舞台衣装の会社とかは別として…)。学生服がコスプレにおいて、いまいちそれらしくないというか手垢のついた感があるのも、制服なら、町の制服店で購入できる可能性が高いからですね☆
 となると、デットコピーや流出の起こりづらいブロンズパロットが神聖視されるのも、わからないではありません。だって、店舗が1つしかなければ、もし流出すれば身内の仕業というのがバレバレですからねぇ、誰だって恐くて、なかなかその橋は渡れません(笑) とはいえ、私はなぜか、ブロパにもイマイチ「そそらない」ものもあったりするのです。
 いや、もちろん、プロパは好きです。一度は着てみたいと思います。でも、なぜか自作してまで着たいという感じではないし、なんというか、あれは服としては可愛いけど、制服としてのかわいさとはまたちょっと性質が違うような気もしています。うーん、なんといえばいいのだろう。生地の材質とかが「制服向き」でないんですよ。クリーニングをすると赤茶のスカートが色落ちしてしまったり、レースがボロボロになってしまったり、そういう「耐久性のなさ」みたいなところが、あの衣装の「デザイン重視で作りすぎた」モロさを暴露している気がするんですよね。すっごく可愛いけど、制服としての「何か」を欠いている、そんな気もしたりするんです。
 ぢゃあ、巫女さんは洗っても丈夫な生地なんかい?とか、バニーは100回のタンブラー試験をしたんかい?とかつっこまれると、それは痛いのですが…。なんでしょうね、「こんなもん、町で来ていたら、ちょっと私服と違うぢゃん」って感じがないと、制服ではないような気もするのです。制服って、いわば仕事着というか「立場や身分」みたいなものをあらわす性質のある服装ですよね。群集に混ざったとき、完全に私服に見えてしまう材質やデザインは、制服っていわないような気もするのです。ブロンズパロットですが、先入観を除いて考えてみると、アイドルのステージ衣装には見えても、あるいはちょっと凝ったデザインの奇抜な私服に見えても、給仕する制服には見えないはずです。カマーベルトがあるから私服に見えないギリギリのラインかも知れないけど、もし、カマーさえなければ、あれは私服と思ったほうが自然な気がします。
 とか、そういう方向に語り出すと、最近のファッションとは何かみたいな、だんだん深淵過ぎて溺れそうな話になってしまう(笑) おそらく、今、原宿にある衣装の大半は、制服なんだか私服なんだか舞台衣装なんだか民族衣装なんだかわからないものでしょう。昨今、ナースがブームと騒がれていますが、ナースライクな私服というのは、もうかなり出回っています。制服と私服の境界線は、徐々になくなっているのかも知れません。

 脈絡のないままに次に続くのか…!?


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